この度一般社団法人よりそうホットラインを設立させて頂きました。
私の問題意識は日本社会が戦後の高度経済成長から21世紀の成熟社会に移行していく中で顕在化した社会問題に直面する社員やその家族の対応に悩む企業と、その社会問題をほっとけないと立ち上がった夫々の専門分野を持つ非営利活動法人をつなぐことで社会課題の解決に貢献し、市民の安心で安全な「幸せな暮らし」を実現したいと思ったからです。
何故、社会問題が起きているのか二つの視点があると思います。1点目は世界の先頭にある「少子高齢化社会」の進行が引き起こす問題です。2点目は1990年代からの新自由主義の席捲が起こしている問題です。競争が全て、強いものが生き残り弱いものが淘汰されて成長していくと考える新自由主義は「勝ち組」「負け組」との言葉を生み出し、社会を分断し人心を荒廃させてしまいました。その2つの視点の結果「両親の介護問題」「子供のいじめ問題」「家庭内暴力」「引きこもり」など様々な問題が起きています。
皆さまもご案内の通り、この社会問題を共助社会で解決しようと1998年に特定非営利活動促進法(NPO法)が施行されました。私は企業人の知見・ノウハウをNPO支援に役立てようと2013年に特定非営利活動法人中部プロボノセンターを設立し、多数のプロボノの育成とNPO団体の支援を行ってまいりました。そこで痛感したのが、悩んでいる人たちがどこに相談したら良いのか分からないなど困っているのに、中々NPO団体にたどり着かない事でした
そこでこの度この法人を立ち上げて「ポータルサイトよりそうホットライン」を開設し、「新しい福利厚生制度」として企業の社員・家族が誰にも知られずに相談できる仕組みを構築いたしました。最初は「介護問題」「不登校問題」「産前産後育児問題「家庭内暴力問題」「引きこもり問題」「障害者支援問題」の6つの分野で相談できる体制でスタートいたします。相談を受けていただける特定非営利活動法人は私の10数年の活動の中で信頼できる夫々の分野の団体と委託契約をさせて頂くことにいたしました。
日本でも多分、例を見ない新しい試みですが、一人でも多くの人がこの「よりそうホットライン」で相談し救われる人が出ることを願って取り組んで参りますので、企業の皆さま、社員の皆さまは当法人との連携をご検討頂ければ幸いです。
一般社団法人よりそうホットライン
代表理事 戸成司朗